くじら

スリーピング・ボイス 沈黙の叫びのくじらのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

 字幕版で鑑賞。パンズラビリンスを見てスペインの内戦に興味を持って見た。
 妹とその恋人の出会いを繊細に描きつつ、信念を通す姉の姿や獄中での彼女の仲間たちが助ける様に心が揺さぶられた。最後に姉の娘が語る、内戦終了後にあった出来事はあってはならないことだという言葉が胸に響く。

あらすじ
 内戦後ファシズムが支配するスペインで、抵抗を続ける共産主義者たち。獄中で妊娠中の姉を助けるため、妹は共産主義者の義兄や、彼らのトップの通称黒い上着に協力する。妹は時代に黒い上着と仲良くなり、恋仲になる。しかし姉の死刑が確定してしまう。姉は獄中でキリスト教を強要されても従うことなく、娘を産む。一方、妹は警察に黒い上着や共産主義者たちに協力した医者(妹はこの家のお手伝い)を教えろと拷問を受ける。
 姉の死刑が決定する。新しく来た元教師の看守の子どもへの配慮や優しさに束の間心を通わせる。姉も教師になりたかったと。しかし姉は共和国万歳と叫び銃殺される。娘は妹に渡される。姉は洗礼を拒んだのに、渡される前に既に洗礼を受けさせられていた。
 終戦後、妹は姉の娘を育て、19年間投獄された黒い上着を待ち、39歳の時釈放された彼と共に故郷へ。娘は実母の墓を守り、実父を探すためマドリードに止まるという娘のナレーションで終わる。
 
くじら

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