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闇に住む女のfujiのレビュー・感想・評価

闇に住む女(1918年製作の映画)
4.2
邦題だけ見て古典ホラーかと思っていたら全然違った。

生まれつき足が悪いステラ・マリスは、叔父のブラント卿夫婦の家の一室“ステラ・マリスの王室”で、世間の汚い部分から徹底的に隔離されて暮らしている。そんなステラに唯一光をもたらしてくれるのが、ブラント卿の従弟のジョン・リスカだった。
彼にはルイザという妻がいるが、酒癖の悪さに愛想がつきて別居状態になっていた。しかしステラは彼が妻帯者だと知らない。
その頃、ルイザは孤児院からユニティという少女を引き取ることにした。ただし養子ではなく使用人として。
ある日、買い出しに行ったユニティはスリに遭ってしまう。激怒したルイザはユニティを鞭で激しく殴打して怪我をさせ、禁錮3年の刑を言い渡される。責任を感じたジョンは償いとしてユニティを引き取る――

聖母マリアを意味するステラ・マリス、団結を意味するユニティ、そして使徒ヨハネを意味するジョン。名前がネタバレになっているような気がするが、100年前も現代も男女関係の悲劇は変わらないんだなと思った。メアリー・ピックフォードの一人二役は、全くの別人にしか見えない凄まじい演技力。
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