このレビューはネタバレを含みます
甘く見てた。名作とは知っていたが、予想の斜め上だった。
分かりやすいメタファーとSFの構図ではあるが、世界観の構築に抜かりなく、その背後に確かに存在するものを明るくポップに昇華しきっているディズニーとアメリカの力量に感嘆する。これに関しては日本には真似できない。
ユートピアとも、あるいはディストピアとも明示しない、現実の米国を模した「ズートピア」という比喩は秀逸だね。
一人でおかしなくらい泣いてしまった。
出自とかコミュニティとか学歴とかステレオタイプとか、それを自分や社会の中で認識しながらも超克しようとすることの大切さを、あえて動物の世界を描いたアニメーションに仮託するというセンスの良さよ。