この作品は差別や偏見を単に描いた映画ではなくて、差別や偏見は意識的か否かだけでなく無自覚に人の心にあるという更に一歩踏み込んだ所までを描き出してるところがすごい。
一見、動物園ズーとユートピアを掛けているように見えて、実際はディストピアとも掛けているように思える。
全ての者に幸せが分配される、いわば理想郷を目指し作られた社会においても、差別や偏見という人にとっての普遍的なものが内包的に在るとするならば、そこに夢や理想はなく監視された現実的な行使は存在すると思うんだ。
ズートピアはそんな警察組織を通して現代社会に警鐘を鳴らす作品じゃないか。
