jojo

ズートピアのjojoのレビュー・感想・評価

ズートピア(2016年製作の映画)
4.5
ここ最近観る映画がSFやアクション物ばかりだったので、たまにはシリアスドラマでもと思い3本借りたら、その3作ともがメガトン級に超重いドラマだった。


その3作がこちら。
ホテル・ルワンダ(ルワンダ虐殺)
アクト・オブ・キリング(インドネシア大虐殺)
縦模様のパジャマの少年(ユダヤ人虐殺)


どれも映画ファンの間で話題になった作品だけに出来は凄かった。
 

容赦ないほどに人間が持つ「差別、偏見」の愚かさをこれでもか!と突きつけられ、鑑賞後は原作コミックスのクライマックスで、人類に対して「外道!きさまらこそ悪魔だ!!」と言い放ったデビルマンの気持ちが物凄くわかった感じだ。(この3作のレビューはいずれ)


そんなあまりに強烈なパンチ三連発に、流石にメンタルがゲンナリしてしまい、ちょっとでもテンションを挙げようとチョイスしたのが「ズートピア」。


なんせ天下のディズニー映画。かわいいウサギとキツネの活躍する明るく楽しいファミリームービーだろうと思ってみたらなんと!この映画で描いてるのがまさに「差別、偏見」だったので驚いた。


映画自体はもちろんディズニー映画らしく楽しく笑える場面が沢山あるが、「差別、偏見」と戦っているはずの主人公も、実は他者に対して偏見を持っており、そのために事態が悪化する様子などもきちんと描いていて、表現はソフトであっても先の3作に負けないぐらい「差別・偏見」に突っ込んだ内容になっていると思った。


当たり障りのない無難な方向に逃げずに、あえてリスキーなテーマで勝負し、そして誰でも楽しめる一級の娯楽に仕上げてくるディズニー!恐るべし!


そしてディズニーアニメはあまりに超大手メジャー路線だけに、マニアな自分が観るのは、なんとなく気恥ずかしさがあったが、それこそ偏見だった!!と気付かされた次第。


そんなわけで「ズートピア」、未見の方はぜひご鑑賞ください!
jojo

jojo