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われらが背きし者のtheocatsのレビュー・感想・評価

われらが背きし者(2015年製作の映画)
2.3
予定調和の域を出ない凡庸スリルサスペンス

〝優れた記憶力”が伏線となる点において、最近見た他作品と同じだったためその時点である程度落ちが見えてしまったのは本作品にとっては不幸だった。(というか自分にとっては、だけれども)

本作でスリル感が有ったとすれば何をしでかすか分からないロシア巨大マフィアの冷酷残虐性。
しかし、この点においてもエグイ場面はなく、むしろバイオレンス描写は控えめな方。
※冒頭の銃撃シーンでその後の潜在的恐怖が植え付けられてしまったのだろう。

そして本作のメインテーマである「マフィアと堅気(一般人)の友情と信義」という点になると無理が有り過ぎるかなという印象。
いくら改心のそぶりを見せているとはいえ、そしてファミリーの命もかかっているとはいえ、それまでにどんだけ人殺しをしてきたか分からない不気味さが彼らに付きまとうし、おいそれと「信義心」のみであそこまでマフィアに尽くせるものでもないだろうと個人的に思えてならない。
ましてや公的保護をするはずの警察力も期待できない中ではなおさら。
※なんてことを言うのはフィクション世界に対しては野暮過ぎるのだがね。笑

一度は全作戦は失敗と見せながらの逆転劇も、真っ先に書いた事情があったため冷めた反応しか生じなかったというのが実情。

ユアン・マクレガーファンでも微妙だったんじゃなかろうか。

2.3の二つ星

002012
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