大学教授と弁護士の妻、ロシアマフィア、MI6との世界を股に掛けた危険な亡命劇を描いたサスペンス作品。
モロッコでの休暇中、イギリス人の大学教授ペリーとその妻ゲイルは、偶然知り合ったロシアマフィアのディマから、組織のマネー・ローンダリング(資金洗浄)の情報が入ったUSBをMI6(イギリス秘密情報部)に渡して欲しいと懇願される。突然の依頼に戸惑う2人だったが、ディマと家族の命が狙われていると知り、仕方なく引き受ける事に。しかし、その日を切っ掛けに2人は世界を股に掛けた危険な亡命劇に巻き込まれていくのだった…
『何故、僕を選んだ…』
沢山居る中でどうして自分だったのか?
ある業界や人物や場所に全く縁が無い一般人が、何かのきっかけで足を踏み入れるなんて事普段ではほとんどないですよね。ましてやロシアンマフィアなんて。
住む世界が違う人間ですが、時間を共にする中で見え隠れする「1人じゃない」、生きていく為には周囲のサポートがあって初めて1つの人生が成り立っているのだと感じさせてくれます。
派手さは見られませんが、誠実と不誠実の中にある人生の深みに引き込まれる好きな部類の作品でした。