このレビューはネタバレを含みます
007などの様な派手さはないものの、それが逆にリアルでスパイというよりは、諜報活動という言葉が非常に似合う大人のスパイ映画だと思いました。
ジョン・ル・カレの原作もさることながら、今この瞬間も世界のどこかで行われているのではと思わされるリアルさとディテール、重厚感を感じさせる映像は流石です。
ひょんなことから巻き込まれた主人公の動揺や葛藤、心の揺らぎも上手く描かれていると思います。
最後に登場人物も含め、すべての人が結末を知っていて、それでもそれを回避することができず無情さと無力さを感じさせながら上っていくヘリと美しい山が非常に印象的でした。