チッコーネ

マウス・オブ・マッドネスのチッコーネのレビュー・感想・評価

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)
2.0
監督の作品はデビュー作と本作しか観ていないので何とも言えないところがあるのだが、本作は陳腐の一言。
『ダークスター』は設定とDIY精神の融合が吉と出た愛すべき傑作だったが、本作の中途半端な美術や特殊技術は失笑の域。
基本的な嗜好は似ていても、90年代にピークを迎えた本物の精神病者・リンチが放つ豊穣な奇怪には遠く及ばず「凡人が狂人のフリをしている」ようにしか見えない。
前半はまだ良かったのだが、中盤から教会が舞台に加わり、キリスト教絡みの凡百なオカルト趣味に帰結していく流れに、心底がっかりした。