ぶみ

最後まで行くのぶみのレビュー・感想・評価

最後まで行く(2014年製作の映画)
3.5
限界を超えろ。

キム・ソンフン監督、脚本、イ・ソンギュン、チョ・ジヌン主演による韓国製作のクライム・サスペンス。
人を轢いてしまった刑事が、事故を隠蔽しようとしたところ、見知らぬ男から、全て知っている旨の電話を受けたことから巻き込まれる騒動を描く。
まもなく公開される日本版リメイクに備えて鑑賞。
主人公となる刑事ゴンスをソンギュン、彼の行動を観ていた男をジヌンが演じているほか、シン・ジョングン、チョン・マンシク、シン・ドンミ等が登場。
物語は、冒頭ゴンスが事故を起こすシーンでスタート、そこから中盤までは、ゴンスがいかにして事故を隠すかに時間が割かれるが、これが面白く、特に斎場でのやり取りは、不謹慎だと思いながらも、非常にサスペンスフル。
中盤、謎の男から電話が掛かってきてからは、その男との駆け引きがメインとなり、今度はクライムものへと一気に舵を切っていくこととなるが、カーアクションあり、爆発あり、肉弾戦ありと、ノンストップアクションに恥じないだけの展開になっているとともに、しっかり緩急もついているため、見ていて飽きないものに仕上がっている。
英題が『A Hard Day』と、ありきたりなものとなっているのに対し、原題を直訳した邦題はインパクト十分。
一つの綻びから最後まで行くしかなくなった主人公が、どこに行き着くのか目が離せず、数多ある韓国のクライム・サスペンスの中でもキラリと光るものがある一作。

人を殺して安眠できるか?
ぶみ

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