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最後まで行くのinotomoのレビュー・感想・評価

最後まで行く(2014年製作の映画)
4.2
刑事のゴンスは、母親の葬儀の最中に、
職場から緊急の用事で呼び出される。
急いで車を走らせていたところ、
誤って人を轢いてしまう。
死体を車のトランクに積み込み
現場から逃げ出すゴンス。
その後、母親の棺に死体を隠して埋葬、
事故を隠蔽する。
しかし、ある日仕事で捜査することになった
殺人犯が、車で轢いた男とわかり、ゴンスは
動揺を隠せない。その上、ゴンスが
轢き逃げで男を殺したことを知っていると、謎の人物から脅迫電話があり、
ゴンスは追い詰められていく。

韓国の複数の映画賞で、多数の賞を受賞している、クライムサスペンス。
最近、日本でリメイクされた作品が公開になったばかりで、そちらが見たかったので、先にこちらのオリジナルを鑑賞。
めちゃくちゃ面白かった!
ハラハラドキドキの展開はもちろん、
おおっ!と驚きの場面が何度かやってくる
メリハリのあるストーリー。バイオレンス描写も多々ある中で、どこか滑稽な感じもあり、思わず笑ってしまう要素もあり。脚本、演出、俳優の演技、テンポ感や暑苦しさの程度など、みんな私の好みで満足だった。

百想芸術大賞では、最優秀主演男優賞を、イ・ソンギュンとチョ・ジヌンが2人で分け合い受賞。
ゴンスを演じたのが、イケボで評判のイ・ソンギュン。追い詰められていく、そのギリギリの精神状態を、とてもうまく演じでいたと思う。決して褒められるような人物ではなくて、ダメな男の部分もリアルに感じさせる演技が絶妙だったと思う。
謎の男パクを演じたチョ・ジヌンは、余裕とオーラが半端ないし、まるでゾンビの用に襲いかかってくるその様子が怖かった。
ブレイクする前のパク・ボゴムがちょい役で出てるのも見どころ。

物語の顛末は、不思議な爽快感を感じた。
心地よいテンポ感と、暑苦しさと、
絶妙なユーモア。これこそ極上のエンターテイメント。
さて日本のリメイク版はどうかな。
そのうち見に行こうかなと思います。
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