牧口雄二追悼って事で。
この時代の東映にはカルトと呼ばれる映画が腐るほどあるのは重々承知の上だがこれはカルトの中のカルトでは…? 演技が下手くそすぎる田島はるかが半ばやけくそ気味に絶叫して何とかしようとしているのがすごい。
人間屠殺師の志賀勝が良い。
ひたすらに活劇をしている。役者の演技なぞは一切お構い無し。動く、走る、叫ぶ、嬲る、蹴る、煮る、刺す。
英単語なら中学校1年生で習うレベルの単純動詞をひたすらに積み重ねる。
ほぼサイレント映画と言って良い。
というか牧口雄二の映画は2本目だがいずれもサイレント映画である。
田島はるかが寺院を発見する直前、絶望のあまり斜面をゴロゴロ何度も転がるのだが、これ完全にブレッソン『少女ムシェット』なんですよ