おとりさん

チャッピーのおとりさんのネタバレレビュー・内容・結末

チャッピー(2015年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

A.I.(人工知能)が主役の映画で、断トツに好きなのは、スティーヴン・スピルバーグ御大の「A.I.」。
ハーレイ・ジョエル・オスメント演じるA.I.=デイビッドの成長物語は、何度見ても感動するし超一流のファンタジーだと思う。

で、何故こんなことを書いているのかというと、本作もA.I.が主人公の話なんだよなぁ。

予算も準備期間も全く違うから比較しようがないけれど、A.I.の成長ストーリーってベースが同じ中で、全く違う作品のテイストが面白い。

前作で、猫缶を好むエビ型宇宙人を描いたニール・ブロムカンプ監督ならでは。本作も、捻りの効いた、ちょっとオタクな、ファンタジーでした。

主人公・チャッピーの【両親】は、キレてるギャングのカップルだし、悪役イメージのないヒュー・ジャックマンが、誰よりもサイコパスなエンジニアを演じてたり。

でも「A.I.」も「チャッピー」も共通するのが、もっとも人間ではない主人公たちが、もっとも正しい倫理感をもつ、人間味あるキャラクターとして描かれていること。

本作のラストは、デイビッドが叶えられなかった夢、ママとの生活を、チャッピーは得ることが出来るかも…、そう思わせてくれるところも良かった。