トイ・ストーリー４のちゃんもりのネタバレレビュー・内容・結末

新しい子供ボニーによって作られたフォーキーとの出会いから始まるウッディの物語。

これまでの作品と比べると、ウッディに焦点が当てられていてその他のおもちゃ達はあまり登場しない。個人的にはおもちゃ達のわいわいした感じが好きだったのでその点は少し物足りなく感じた。

子供思いで子供のためなら危険を顧みず勇敢に動くウッディは相変わらずで、あまりの配慮のなさに周りから呆れられるのも今まで通りだった。ボニーのためとは言いつつも構ってくれないボニーを助けることで良いことをしていい気分になる自分のためとも言える行動であり、いい加減学習しろよとも思うが、ボーの言うようにそこがウッディの愛すべきところでもある。誰にでも承認欲求はあるしね。

最後にウッディはボニーの元に戻るのではなく、ボーと共に迷子のおもちゃとして過ごすことを決意し、仲間と別れることにする。これまでの作品の流れを考えると衝撃の結末だったし、あまりにもあっさりとした別れだったのは寂しかった。ただ、ウッディの他人(ここでは子供)のことを思う心と自分のことを思う心を天秤にかけてボーと共に生きることを選んだ。前者は一般的、社会的には良い選択だが、個人の人生ではそうばかりでもなく、後者の選択が良いこともあるのでそこがメッセージとしてあるのかもしれない。後者の選択はボーへの恋情も含むが、自由な世界に身を置くことで子供に遊ばれなくなって満たされなくなった承認欲求を乗り越えたとも言える。

総じて、シリーズを経るにつれて内容が大人向けになってきているように思う。なんというか映画と一緒に成長している感じがあって良かった。ただ、トイストーリーに求められている、もしくはこれまで作り上げてきた世界観(おもちゃ同士のわちゃわちゃや友情など)がこれまでの作品よりは薄かったので評判が良くなかったのはその点なのかも知れない。