このレビューはネタバレを含みます
ガールフレンド(ボー)とずっと一緒に居たいからという理由にしても、そこまで離れたくないわけとか気持ちの説得力が今ひとつだし、あんだけ持ち主に忠誠を誓うことを一番の信念としてプライド高くやってきたウッディが、それをやめてまで遊園地にいる理屈がもう一押し欲しかった。正直、初見だとそういうオチ？！となってしまった…。フォーキーを救出したり、ギャビーを新しい子供のもとに後押ししたまではいいけど、友達をかなりの危険に晒してまで無鉄砲に戦場に突っ込みまくるのはただの頑固にしか見えなくて、その上ヒツジの片足を壊したことは知らんふりで、ちょっともどかしかった。あと脱出のアイデアも前作ほどではなく、やたら長く感じたな…
ただ、ウッディとボーの再会シーンは個人的に一番好きな名シーン。ボーがもともと付属していたランプが、電源をつけると水玉に灯るのを、再会シーンでは空気中のハウスダストが自然光でボケて水玉っぽく光ってるように見せてる演出にはたまげた。
あと、ストップモーションアニメかと思うくらい、フォーキーの素材感だったり、雨水の感じとか、ダッキー&バニーのふあふあ感とか、やっぱりピクサーはディテールが素晴らしい。
前述に色々書いたもののメイキングを見れば見るほど、キャラクターそれぞれの役割や性格が緻密に考えられていて、今回自分の居場所を見つめ直すことになったウッディも、フォーキーという生まれたてで素朴な疑問を真っ直ぐにぶつけてくる相手に出会ったからこそ、ボーとの再会が相乗効果になってさすらいの道に進んだんだろうなと思えてきたし、3作目がとにかく美しすぎたので、もう一回じっくり見ないと今作の良さは咀嚼しきれてない気がする。
