NEPPY

トイ・ストーリー4のNEPPYのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
4.5
私を含め、アンディのようにこのシリーズと共に育ってきた人間は多いと思う。
3作目で自分が大切にしていたおもちゃを思い出して涙が止まらなかった人も多いだろう。今作は、もう“おもちゃ”としての物語では無いな、とわたしは感じた。
それ故に賛否両論分かれているのかとも思う。
TOYシリーズで数々の大切なことを教えてもらってきたと感じているわたしとしては、今作はもうすっかり大人になり、人生の分岐点に立たされている人達へのメッセージなんじゃないかなと思った。

自分の使命、役割、それはとても大切なこと。
周りから求められる自分と、それに応えたい気持ち。
それがずっとウッディが持ち続けていたことで、縛られていた事でもあった。
ウッディはずっとアンディやボニーのために生きてきた。それがおもちゃにとっての幸せだと、そう彼は信じていたから。

“心の声に従う”って、文字通りの意味で、周りがどうとか、こうしないといけないからではなくて「自分はどうしたい?」という、自分自身の心の声をちゃんと聞いてあげてって。
自己解放と自己実現、もっと自分のために生きて、自分の人生を大切にしてって、そういうメッセージのように感じた。

TOYシリーズのヴィランって、プロスペクターやロッツォや…今回だとギャビーギャビーに当たるけれど、みんなそれぞれの思いやきっかけがあって、ただ自分の幸せに貪欲だっただけなんだよな…って。ただ、その“自分の幸せ”を手に入れるために手段を選ばない人間もいるっていう比喩かなとも思う。

周りの人間の幸せを考えるって、それはまず自分の幸せを手に入れてからで良いと思う。
キャビネットから飛び出して、自分の意思で、自分から探しに行かないと、何も手には入らない。

冒頭からずっと涙が止まらなくて、エンドロールが終わる頃にはくたくたでした…。
1作目から大好きなボーが帰ってきてくれたこと、ますます強くたくましい女性になってくれていたこと、本当に嬉しかったです。

無限の彼方へ、さあ行くぞ!
NEPPY

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