タイカ・ワイティティ監督による、ヴァンパイアたちのシェアハウスをドキュメンタリーチックに描いたコメディ。
タイカ・ワイティティ監督作品の特徴である「ヘンテコなキャラクターたちによる愛の物語」は本作でも共通して描かれている。
ただ、『イーグルVSシャーク』や『ボーイ』ではヘンテコな「人間」たちの物語だったが、本作では登場人物がほとんど全員「ヴァンパイア」。これによってこれまでの作品よりももっとヘンテコなキャラクター達の物語になっている。人間があんまり出てこないのも面白いところ。
そしてヴァンパイアの特性を活かしたリアリティ?(実在しないからリアリティも何もないのだが)のある描写や人間ドラマでもあるあるな展開が面白くて笑える。
特にシェアハウスではあるあるの家事分担いざこざ、人間にも共通する恋愛のぎくしゃく、ヴァンパイアならではの悩みやトラブルが見ていて面白い。
登場人物のそれぞれがどこか可愛らしいポイントを持っていて、見た目は怖いヴァンパイアでも愛くるしく思えてくる。その辺はさすがタイカ・ワイティティ。
2022/5/17