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幕が上がるのプライのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
2.5
ももいろクローバーZ主演。高校の演劇部員たちが全国大会を目指す青春劇。

記号的に処理され、抽象的すぎる心情表現が多くなってしまった残念な作品。
演劇部員以外のキャラの扱いに困ってる。演劇部顧問(?)のムロツヨシさんは何も役立つ出番が無いから、居なくても話が通じる。主人公の母である清水ミチコさんは表面的な部分しか見えないから、主人公と感情を持って絡んでも記号的にしか映らない。天龍さん・松崎しげるさん・鶴瓶さんも変にキャラやビジュアルをちょこっとだけ置いていくから気が逸れる。
とりあえず困ったら百田夏菜子さんの考えがまとまり切ってないセリフとナレーションで進行され、記号的かつ抽象的に物語が処理されていく。
何と言っても大きな痛手は、演劇部員の技量向上やその為の苦労が全く描かれてない事である。一応、玉井詩織さん演じるキャラが有安杏果さん演じるキャラの演技力に嫉妬する苦労はあるが、セリフだけで記号的に消化される。あと、地区予選で敗れた序盤から次の地区予選まで変えた事は意識面と演劇を指導できる先生が付いた点だけであり、それだけで地区予選に賭ける闘志を燃やされたところでピンと来ない。

珍しく黒木華さんがイケイケな女性キャラを演じてる。セリフほぼ無しのモブ演劇部員役として、伊藤沙莉さん・吉岡里帆さん・芳根京子さんがキャスティングされるという凄い陣営で構成されている。名女優たちが集まり、ダンマリで気まぐれでカメラに映るなんて、なかなかないだろう。


⭐評価
脚本・ストーリー:⭐⭐
演出・映像   :⭐⭐⭐
登場人物・演技 :⭐⭐
設定・世界観  :⭐⭐⭐
星の総数    :計10個
プライ

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