このレビューはネタバレを含みます
若いカップル、緑(菊池亜希子)と真生(中島歩)のお互いを、家族を含めて理解して行く様を描く。
「あのこは貴族」が良かったので、岨手由貴子監督のこの作品も観てみる。
なんとなく、あまり魅力のない、別れそうなカップルだったのに、妊娠をきっかけにお互いを理解して行く過程は、前半はどうかと思ったけれど、後半はそれなりに良かった。
緑のギスギスしながらも、それなりに保っている家族を、真生が訪問して分かったり。真生の小学校以来初めて会う父親の恋人が、親し過ぎて戸惑うような、そこがドラマといえばそうだった。
付き合っているだけなら二人だけで済むだろうけれど、結婚ともなれば、お互いの家族にも踏み込んでいくので、やはりいろいろある、それがお互いをもっと分かって行くということなのだろう。もう少し踏み込んでくれていいのだけれど。
真生の優柔不断さゆえの浮気に、気付いていないのか、緑が切れる展開にならないのが不思議な気がするが。それは、先の話なのか、この先は子供が生まれてからも別れもあるのかも。
岨手由貴子監督はこれがきっかけで、「あのこは貴族」を撮ったのだろう(2023.3.24)。