ねぎおSTOPWAR

玄海灘は知っているのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

玄海灘は知っている(1961年製作の映画)
4.0
「パラサイト」を製作する際、ポンジュノ監督が参考orインスピレーション?にしたという「下女」を観たわけですが、そこからさらに辿ってキム・ギヨン監督作品‼️

今更ですけど、わたし韓国映画に異様に興味があり、今はなかなか観られない古い作品を観たいんです‼️

「こんなに肌が合うってことは自分のルーツは半島に?・・」なんて考えたりするのですけど、わたしのルーツは祖父止まり。祖父は幼い頃その母と共に新潟の雪深い地の家を追い出され、さらに口減らしのために新宿に丁稚に出されたんです。戸籍にはその父の名はなく、叔父さんたちもいくつかのエピソードしか知らないわけです。
わたしの父を除き、祖父や叔父たちは性格的にとても自分と似ていると思います。それはまた映画に観る韓国の人々にも多く共通してたりして。笑

まあ奈良時代前の文献なんてないんですが、書き換え創作の日本書紀はさて置き、古事記や当時の資料に頼ると、大陸、半島からは多くの人々がやってきているわけで、そもそも純日本人なんてアイヌか沖縄にしかいないんじゃないかと。
そして当時中国の王朝、高麗、新羅に破れた国の人々も多く来ただろうことが想像されますが、今の《嫌韓》の人々ってその末裔の怨念じゃないかと思うわけです。
勝手な想像に過ぎませんが、当たらずとも遠からずでは。
もっと仲良く出来ないもんかなあ。

****

この映画はまさに両国の最悪の関係にある時期が描かれています。
1944年の名古屋。日本軍の軍人育成場所。
当時朝鮮半島は日本の植民地でしたから、日本軍にも朝鮮人はいたわけです。世界的に戦時です。食糧は不足しています。彼らは口減らしのため、あるいは「軍に行けば腹一杯食べられる」と自主的にやってきます。

その中の一人ア・ロウンが主人公で、名古屋で出会う秀子という日本女性と恋に落ちるんです。

「死にたくない」
ましてや他国のために??そして「死ねない」事情も出てきて、さあ二人はどうなるのか??

当時としては火を使った撮影や、空襲の映像化に眼を見張りますよ。
韓国語を話す日本軍人に違和感持ちます笑が、ナチスのようには描かれていません。主題はそこじゃない。

良かったら是非。

〈258〉