ヒガシオオヤマトネコ

ナイトクローラーのヒガシオオヤマトネコのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.8
窃盗で小銭稼ぎをしながら生活していた主人公ルイスは、ある日事故現場に遭遇する。野次馬のように事故を見ていると、そこに事故現場をカメラで撮る男が現れる。話を聞くと、報道写真や映像はテレビ局で買い取ってくれるとのこと。
高額なギャラと名声に目が眩んだ狡猾な男がジャーナリズムにおける倫理観を無視した末に起こる悲劇を描いたスリラー映画。

主人公のルイスの恐ろしさと不気味さが光る映画。
カリスマ性や博学さはそこまで無いと捉えられるが、ビジネス交渉力や狡猾さを自らの利益のために最大限活用している姿が、モラルや道徳の無さ、そして、事件や事故を何とも思っていないジャーナリズムの悪の部分を描いたような人物。
言葉で表現するのが非常に難しい。
頭脳派悪役やサイコパスとはまた違った静かにゆっくりと悪に手を染めていくような気味の悪さが持ち味の作品だった