ヤスマサ

ナイトクローラーのヤスマサのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.6
報道パパラッチになったルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)が、より刺激的で過激な映像を求め常軌を逸していくサスペンス。
仕事のないルイスが目をつけたのは、事件や事故現場の映像をテレビ局に売る、ナイトクローラーと呼ばれる報道パパラッチだった。

ルイスの動向は、はじめからどこか怪しい。
普通でも避けたいタイプの人間だ。
そんなルイスが、悲惨な映像がテレビ局に売れると聞き自分も映像を撮り始めるのだが、撮り方を知らぬが故か、かなり大胆に撮影するルイスの映像は、次第に高値で売れていく。
ウケがいいからと、時には法に触れるような映像は過激さを増していくが、既にルイスの行動は何かに取り憑かれたように狂気が止まらない。
ニュース番組のプロデューサーのニーナ・ロミナ(レネ・ルッソ)もまた、過激な映像に取り憑かれた一人だが、エスカレートするルイスに次第に翻弄されていく。
映像を見たがる者がいるから起こることだが、そこに提供する側の倫理観が問われることになる。
動画投稿サイトを考えれば身近なことでもあるが、テレビ業界という特殊な環境だとしても、モラルを逸脱したルイスには、最後の最後まで嫌悪感が拭えない。
ルイスの人としての怖さを、ジェイク・ギレンホールの好演が光る。
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