すず

ナイトクローラーのすずのネタバレレビュー・内容・結末

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ジェイクギレンホールの彫りの深い顔面が暗闇に馴染んで、ギョロギョロの白目だけ不気味に浮かんでる。眼球ギンギンで殺人シーンや遺体を撮影して、テレビ局に何食わぬ涼しい顔をして持ち寄る。好青年のような笑顔を振りまいて談笑してみせたり。人心掌握術に秀でて、有無を言わさぬ見事な交渉術をみせる。目的のためには手段を選ばず、人間の生死をビジネスのツールとして容易く扱う。絵に描いたようなサイコパス。夜闇に映える眼球に宿した狂気と無感覚さが大袈裟に強調されて、悪のキャラがたっている。ラストの展開も戦慄するし、テレビ局の女ディレクターの反応にもひっくり返る。生来の狂気男を、広い意味で社会がより助長させ、視聴率至上主義とグロテスクな刺激に麻痺した視聴者をも同時に揶揄するような皮肉めいたメッセージを感じた。とにかく、ジェイクが不気味で気持ち悪い。
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