あきら

ワイルド・スピード SKY MISSIONのあきらのレビュー・感想・評価

4.9
もう車で空を飛べなきゃ下をくぐるしかない高さまで上がりきったハードルを軽々越えてくるほど熱量溢れるカーアクションと人間ドラマにただただ圧倒された。
文字通りスカイミッションだった。

ハイテク機器や世界中を飛び回る展開、銃撃戦と格闘シーンの多さにはとうとうミッションインポッシブルみたいになってきたなwwwwとツッコミを入れたくなったが、トニー・ジャーの重力無視アクションやミシェル・ロドリゲスVSロンダ・ラウジーの肉弾戦、そして何より開始一分で強い。と確信したジェイソン・ステイサムの悪役っぷりには痺れた。情緒もクソもないので動きに無駄が無いのが最高。

ひとつひとつ観たら面白いのにこんなにまとめたら飽きてきちゃって勿体ないよ!と思ってしまうので終盤にアクションの山場がてんこ盛りなのは苦手なんだ。でも、これは全く飽きずに観られた。
いつの間にか彼らが連携する姿が大好きになっていたのだと気づかされた。

どういうシーンで終わるのかは知っていたので絶対に泣かないぞ!しんみりなんてしないぞ!いつも通りバカ笑いして終わるぞ!と心に決めていて、最高に笑って、楽しんで、相変わらずの物理法則無視アクションにツッコみながら舌を巻く余裕もあったはずなのに、スーパー追悼タイムと『See you again』ではもう堪えきれず3D眼鏡を涙で濡らしてしまった。濡らした、なんてもんじゃない、号泣した。
撮影途中に不幸な事故が起こってしまってどう仕上げるのか、映像を使おうとしすぎて脚本が破綻していたらどうしようと不安もあったけれど、杞憂だった。

彼の死を無駄にすることなく、という言い方をするのはおかしいけれど、一度しか、それもこのタイミングでしか起こり得ない感動を目撃したのだ、きっと。
1からリアルタイムで追っていたわけではないので偉そうなことは言えないけれど、このシリーズを見続けてきて本当に良かった、ブライアン・オコナーの輝かしい勇退を完成させてくれてありがとうと言いたい。
あきら

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