MK

フタバから遠く離れて 第二部のMKのレビュー・感想・評価

5.0
津波や火事ならともかく相手が放射能では…とは劇中にあったメッセージ。

震災から年月が経過し、町ごと避難していた埼玉の高校から町の人も次第に減り始め…
震災とのたたかいにとどまろうとする人々と新しい生活へと前を向うとする人々との対立や葛藤。

豊かではない集落の繁栄の一助として、原子力が寄与していたことについて、町の人たちからも認めるコメントもあったけれど、故郷を奪われることになるなんて想像がつくほどの説明や議論があったとは思えず。

それは説明する側も同じようなところがあったかもしれないけど…権力や組織の暴走と自己暗示に近い思考停止があった気がしてならない。

原子力発電って誰が商品として輸出し始めて、誰が日本に持ち込んで、どんな力が普及させようとしたんだっけ…
敗戦を迎え、軍も核も持つことを禁じられたのに、町ひとつ地図から消しかねない脅威をなぜ受け入れた、或いは受け入れさせられたのだろう。。

たられば過ぎるのは分かってるけど、非核を掲げるなら、あの時、再生可能エネルギーの牽引国になっていれば良かったのになんて思ってしまう。

決して地域の問題ではないことをこの機会に改めて肝に銘じたい。
MK

MK