このレビューはネタバレを含みます
愛は永遠なのよねぇ~・・・。
両親の離婚から結婚に奥手になるエイプリル。
母より頼まれた別荘売却用の写真を撮りに行くために、恋人のカイルが誘った仲間と別荘へ向かう。
しかし、そこで謎の閃光とともに、墜落するUFOと遭遇するのだった・・・。
感想。
少ない予算を効果的な音楽と照明効果を使った映像でカバーしたSF・エイリアン物。
エイリアン・アブダクトをメインに遭遇した5人に辿る恐怖を描いております。
アブダクトシーンなどで使われる、赤を反転させた映像が異世界感をよく出していて、いい映像です。
物語はチープで、ヒューマン・ドラマも薄っぺらいですが、B級映画なのでそれはそれ。
なかなかの映像センスで、そこそこ迫力を出しております。
”ロズウェル事件”をテーマとしていて、ラストシーンで引っ張る演出なんかは、オカルト好きにはニヤリとさせてくれるブラック・ジョークなどもあります。
アブダクトされた人間が、どのようになるのかまで描いているのもよいです。
逃げて彼氏が犠牲になり、連れ去ってゆくUFOが雲の彼方へと消えていくシーンは、なかなか哀愁漂っていて、まさかの彼女まで連れてけと花火を打ち上げるのも”愛”があってよいです。
そして見事に連れて行かれます。
ここで終わりかと思うと、いきなり気合の入ったCGをここに持ってくるという。
チープな感じが少しだけ薄まります。
お調子者のクズが辿る末路も、なかなか残酷に殺されてしまってます。
どこかで見たことあるような、宇宙船内とグレイ型の宇宙人など、パロディ満載でございます。
”愛”がテーマで結ばれた二人は、宇宙人から解放されてハッピーエンドとなりますが、人間に遭遇してあっさりと撃ち殺されるのがシュールですね。
ちゃんと結婚式を済ませて”I Love You”からのとどめを刺す追い撃ちまで入れるブラック・ジョーク。
そして”死がふたりを分かつまで”という穴に捨てられて、燃やされるシュールなバッドエンドには、面白さを感じつつ、それが”ロズウェル事件”の一つとして政府の隠蔽だというオチが笑いました。
なかなか面白かったので、3点を付けさせていただきました。