けーすけ

スノーデンのけーすけのレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
3.2
2013年6月。NSA(米国家安全保障局)の職員エドワード・スノーデンが米国政府による個人情報監視を告発した。世界を震撼させたスクープの裏側を追ったドキュメンタリー的映画。



あなたのメールのやり取り全てや通話履歴が筒抜けだったり、あなたのPCやスマホのインカメラが誰かによって乗っ取られ覗かれていたら?

そんな恐ろしい事が行われていたという事実を告発した当時29歳の青年・スノーデンと彼に関わった人たちの話が描かれております。



今の時代、戦争も情報戦が主流となっておりテロを防ぐためには首謀者の動向をいち早く察知しなければならない。
そのために対象者のネットやメールの履歴等を追跡する。ここまでは「なんとなくありそう」と想像できますが、対象者と接触した人物を家族や友人、果ては利用した歯医者までと拡大していくとあっという間に数百万人が追跡対象になるという…。

そんな個人情報が裁判所の令状等もなく誰かに勝手に見られていたら?


こういった監視社会、ある程度は存在しているのかもと思っていましたが、今から10年ちょっと前に既にシステムとして構築されていたとは…。


まあ僕自身は大した情報も持ってないし、見られて困る事もさほどないのではありますが、それでも誰かに覗き見されているとしたら不気味な事このうえないですよね。

劇中でもスノーデンの彼女の行動が上司に監視されているような描写もあり、そのような生活と監視の正当性に疑問を抱き徐々に追い詰められていく様が重苦しくもありました。



この事件が報道された当初、世界ではかなりの話題になったみたいですが、日本ではあまり深く報道されなかった印象があります。たぶん、日本人にとってはあまり関係ない世界の話だと思われたのですかね(スノーデンは日本での監視・情報収集にも言及していましたが)。


日本もメディアの報道によって世論が作られる事もあるでしょうし、日本でもこういった監視が行われていてもおかしくないかもと思わされた映画でした。


2021/10/10(日) TSUTAYA DISCAS定額レンタルにて鑑賞。
[2021-079]
けーすけ

けーすけ