翼

ジャスティス・リーグの翼のネタバレレビュー・内容・結末

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

『希望は車のキーだ。無くしやすいけど、よく探せばすぐそばにある。』

スーパーマン喪失から始まる本作は希望を探す物語。彼が喪われれば世界は危機に瀕し、復活すれば大団円。彼以外のヒーローはスーパーマン復活の為の繋ぎ役でしかないと言ってしまえば元も子もないが、そんな荒唐無稽な設定でも面白いのがDCEUの不思議な魅力。
MCUの後発である以上毎回作品を語る上で比較は避けられないと思うけど、DCのいいところは人間味に尽きると思っている。監督交代と方向性の転換と…様々な裏事情で外的要因に振り回されたみたいだけど、アンバランスな人間(中には神も)たちが集まって歪ながらもチームを組んで巨敵に挑むって構図はむしろDCEUの方が味がある。そもそも神とロボと異能の少年と金持ちの一般人が肩を並べて生じるチグハグなんてクロスオーバー作品の常。一般人(バットマン)が自分よりも圧倒的に強いヒーローをスカウトする。かたやワンダーウーマンがラスボスとドンパチしている脇でバットマンは雑兵に四苦八苦しているわけで、側から見たら「ダイアナ姉さんに全部任せたらw」とクサされそうなところ、それでもへこたれずに雑兵を倒しスーパーマン復活に向けて邁進する様は誰よりもヒーロー然としている。
『ヒーローがヒーローたる所以は、腕力の大小ではなく正義を貫く意志の強さ』
作品内で説教臭く説くことないが、「ただ金持ちなだけの一般人」バットマンがリーダーとなり立ち向かう姿は放つメッセージは渋味を以てDCEUに筋を通しているように思う。
エンドロールの『come together』はバットマンが言うからこそ意味を持つ。そういった意味で同じ「金持ちの一般人」アイアンマンとは異なる魅力を放っている。

分かりきっていたことだけど陸上のアクアマンの立場が無さ過ぎて、槍もったプロレスラーにしか見えないのが残念。それでも肩並べてる感しっかり出るのは役者の力だと思う。ジェイソンモモア、やっぱり名優。
翼