ネノメタル

ジャスティス・リーグのネノメタルのレビュー・感想・評価

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
5.0
前作『ワンダーウーマン』に続いてまたもやカッコイイ。とは言えこのカッコよさは、従来のヒーローものにありがちな正義を貫き通し敵を倒すその純粋なヒーローっぷりを見せつけられるそれではなく、それぞれのヒーロー達の心の葛藤が描かれ、それを乗り越えようとするその意思から透けて見えるリアリティを含んだカッコよさ。何せ「暗闇は予め存在するのではなく、光がないことを嘆く心の闇に過ぎない。」こんな台詞が放たれ、それがまたビシビシと心の奥底に浸透した挙句、彼らの生き様がまた説得性を帯びて来る映画が素晴らしくない訳がない。
まさに世界に希望の光をもたらしてきた最強のヒーローの死と全てをブラックホールに変えてしまう凶悪な敵という二つの難題に同時に直面する5人のヒーロー達はどこか心の闇を抱え、互いに対立しながらもなんとか克服しようとする、もうその姿に打ち震える。『ワンダーウーマン』の時もそうであったが、だからこそ戦闘シーンにこそ、日常生活で我々がいかに困難を乗り越える時のことを思い出してしまう。まさにリアルなヒーロー達。
絶望の中にこそ差し込む一筋の光を見出す事、これは新たなアメリカン・ドリームの解釈がそこにあるのかもしれない。
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