ティム・バートンの初監督作品。記念すべき６分間のストップモーションアニメーションは、ホラー映画の第一人者にしてバートン憧れの人物ヴィンセント・プライスに捧げられた、怪奇映画への愛に溢れた作品だった。７歳の少年ヴィンセント・マロイのヴィンセント・プライスに捧げる愛が、ヴィンセント・プライス自身のナレーションによって語られている。
初監督ながら、バートンらしさがそこかしこに見られる。きっと監督自身の子供時代が、ダークな空想力に恵まれたナイーブな主人公ヴィンセントに投影されているのだろう、と思わずにはいられない。オトナにとっての理想的なコドモ観に当てはまらない少年が、いつかその才能を発揮することになるのだから、人間って面白い。
