イチロヲ

襲られた女のイチロヲのレビュー・感想・評価

襲られた女(1981年製作の映画)
4.5
便利屋を営んでいる2人組の男(下元史朗&山路和弘)が、ヤクザ絡みの色事を請け負ったことにより、人生の窮地に立たされてしまう。男同士の友情物語を骨子にしている、ミリオンフィルム配給のピンク映画。タイトルは「やられたおんな」と読む。

女の扱いに手馴れているプレイボーイと口下手でうだつのあがらないオッサンが凸凹コンビを結成。26歳と38歳のコンビが「人生のやり直しに年齢は関係ない!」と自分に言い聞かせるところに、謎の感動がこみ上げてくる。

便利屋の仲間入りを夢見ている女性(忍海よしこ)が関わってきてスッタモンダする展開は、「冒険者たち」のオマージュとも捉えられる。男女の情欲を抉ってくる日活ロマンポルノとは異なる、別ベクトルのポルノを堪能することが可能。

高橋伴明監督は、日本映画の濡れ場において「正常位以外の体位」を最初に表現した人物。独立系ピンク映画との相性が抜群であり、流れるような作劇には感嘆の声が出そうなほど。バディ・ムービー、アメリカン・ニューシネマが好きな人は絶対に観るべし。
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