じゃっく

エクス・マキナのじゃっくのレビュー・感想・評価

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
3.9
アレックスガーランド監督脚本のSF作品。

主人公は大手検索エンジン運営会社のプログラマ。
ある時社内懸賞に当選、カリスマ的社長の1周間自宅訪問の権利を得る。
辺鄙な自然の奥にひっそりとある社長の自宅は、実は研究施設であり、今回開発成功に至ったAIのチューリングテストを行うよう依頼されるのだった…

2015年アカデミー賞視覚効果賞受賞作品。
Filmarksでクリップが増えてきたので気になり、調べると国内未ソフト化。フランス版Amazonで入手可能との事で早速注文。遠路はるばる2週間ほどでいらっしゃいました。
ちゃんと日本語字幕・吹替も収録。

みなさんのレビューにも見て取れるように、視覚効果賞の凄さよりも脚本の素晴らしさやテーマ性が非常に深く、単なるAIのCG描写によるSFというジャンルを逸脱しているとも言えるレベル。
4K撮影や豆電球による照明や広大なノルウェーの自然など画面的なこだわりは視聴者にも伝わってくる。

ストーリーも主要人物は3名でサスペンス的な捻りはさしてないにも関わらず、登場人物の行動の意味や先が読めない緊張感が終盤にかけて訪れる。
途中まるで自分が実験されている様な感覚に陥る。

かねてより映画の題材としてAIの登場については描かれてきたが、やはりAIの存在は人類を超越するのか。
超越する存在でなくとも同じ人格を有する「生物」として人格や権利を有するのか。
AIの登場による警鐘というよりも今の人類の価値について考えさせられる作品だった。

そしてAI役のアリシアヴィキャンデルが非常に美しく魅入ってしまう。メイキングでも語られている様にバレエ出身からくる身のこなしや何処か影のある眼差し、まだ駆け出しの女優さんの様なので今後に期待する。とりあえずリリーのすべてを観に行こうかな。

3/24追記
どうやら6月に日本公開が決まったようで、わざわざフランスから輸入したのにw
一度は劇場で観ておこうかな。
じゃっく

じゃっく