Growltiger

アンドリュー・ロイド=ウェバー ラヴ・ネヴァー・ダイズのGrowltigerのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「オペラ座の怪人」ファンとして、思うことは色々。
超絶ネタバレで書きますよ。

ストーリーは完全に蛇足。
「ポカホンタス2」より酷い。

誰だこれ作ったの!?はい、本家「オペラ座の怪人」の舞台を作ったロイドウェバーですよ。
まぁ本人も続編というつもりでは作っていないらしい。
うん、悪ふざけで作ったと思いたい。

前作のキャラが主軸で話が展開するのは良いけど....だってねぇ...

前作で泣きながらクリスティーヌと別れて姿を消した怪人が冒頭からまた「彼女に歌って欲しい〜」と歌い、堂々と直接勧誘しに行くからね。反省しねえな!未練あり過ぎだな!怪人っつーか普通の人だな!

クリスティーヌも怪人に対して「よくも私の前に現れることが」とか言って怒りだす。え?違くね?お前がふったんだよ?
それよりいつのまに怪人と子供作ったんだよ...。

爽やかイケメンで太陽のようなラウルもすっかり酒浸り。
やな奴!やな奴!やな奴!!
でも我が子が実は怪人の子なんて可哀想...

噂の息子!君が新しい怪人のエンジェル・オブ・ミュージックか?
音楽の才能は素晴らしい。まぁ初登場だし、一番まともだから許すよ。

そしてジリー親子...
再開時はうわべだけ和かに乾杯しておきながらマダム・ジリーは凄い毒親だし、メグは怪人に認められたくてストリップまでした上、クリスティーヌに嫉妬。クリスティーヌの子を殺そうとした上、なんやかんやでピストル誤射してクリスティーヌを射殺。もう逆に笑えてくるような展開。
感動のラスト...泣いた人いたの?
完全に昼のメロドラマ。
ここまできたらカルロッタも登場させてラウルと浮気でもさせてくれ。

でもここまでキャラ崩壊してるから本家とは「別物」と割り切れるのかも。
うん、割り切って楽しめるならありかも知れない。

時々「オペラ座の怪人」で使われてたメロディーも流れるのでおぉ!この曲は!とファンとしてはちょっと嬉しい。
そしてこの映像作品の素晴らしい所はまずキャスト。
オーストラリア公演のキャストだけど主要キャストはイメージにぴったりの美男美女の上に素晴らしい歌唱力。この人らで「オペラ座の怪人」を観たい。
そしてロイドウェバーの曲はやはり良い。耳に残るし、美しい曲に悔しいけど感動してしまった。

この高めの評価は全てキャストと音楽に対して。
キャストと曲が悪かったらもうどうしようもなかった。

因みにオリジナル・ロンドン公演はあまり評価が高くなく、今作は色々改定して評価の上がったオーストラリア公演版のようです。