わら半紙

アバウト・レイ 16歳の決断のわら半紙のレビュー・感想・評価

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)
3.9
邦題だと副題が「16歳の決断」となっているが、どちらかというと「決断したレイ(16歳)と決断しきれない家族」の話だった。

性転換を決めた主人公に困惑する家族、という構図は『リリーのすべて』を思い出させる。
長年連れ添った相手が性転換する事は、その人を失ってしまうような不安があるんだろう。
でも『リリーのすべて』と比べると時代は変わったな〜〜!と感じられ、いくらか安心して見る事が出来た。

ニューヨークが舞台なのもあり、完全に無理解な人は出てこなかった印象。

それでも「レズビアンでいいんじゃないの?」という祖母、トランスジェンダーを精神病だと思う父親。
そして、好きな娘に「女の子」としてしか見られない苦々しさは凄くリアルだった。

エル・ファニングって華奢だし、『マレフィセント』や『ネオン・デーモン』みたいな女性性を前面に出した役が多かったので、最初はそのキャスティングに驚いた。
しかし劇中では全く違和感なく演じていたのでさすが。

エル・ファニングの出演作の間違いなさは本当凄いよなぁ……
予告で出てきただけで「あっこれは信頼できる映画だな」と思える女優。
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