クリーム

ノーマル・ハートのクリームのレビュー・感想・評価

ノーマル・ハート(2014年製作の映画)
3.9
マット·ボマーが素晴らしかった(16キロ減量したそうです)。思い入れの強さを感じる渾身の演技でした。勿論、マーク·ラファロは言うまでもありません。
1981年、同性愛者が数十人単位である病気によって倒れていた。当時はまだ謎の病だったAIDS。 大切な仲間を亡くしたネッドを始め同性愛者たちは、早くからこの病気の治療にあたっていた女医のエマにも協力して貰い、ホットラインを設け、病気の周知、政府への研究と援助の 働きかけをするが、偏見や誤解などによって孤独で出口の見えない闘いを強いられます。仲間同士の愛や仲間割れ、最愛の人との出会い等を交えて、当時の混乱する様を描いています。
性に奔放なゲイのコミュニティの描写が、リアルでした。AIDSを絡めてるけど、ネッドとフェリックスの愛の物語だと思います。素敵な作品だと思います。
※腐女子の方は、冒頭のパーティーシーンだけでも是非どうぞ。





ネタバレ↓




まず、冒頭のゲイによる島ごとお祭り騒ぎで白熱するパーティーは、ゴージャスで目の保養ですが、当時のまずSEXありきで奔放なゲイの性社会をリアルに表現しているのが珍しいし、凄いなと感心しました。他の作品ではもう少し控えめに描く事が多いと思います。
ネッドは、ゲイに対して好意的なNY.TIME'S の記者フェリックスを紹介して貰うのだが、即座に恋に落ちます。
早業です。その辺りが、ガツガツしててとてもリアル。
後で解るのですが、実はネッドとフェリックスは過去に一度会っていた。 それもサウナと呼ばれるハッテンバで…。ネッドったら、ちゃっかりヤっていたにもかかわらず、全く覚えてない! それだけ、乱れた性生活だったんだろうな。当時の一部のゲイのSEXライフって想像以上に乱れてたんだと思う。それでも仕切り直し2人は、ちゃんとお付き合いします。が、フェリックスがエイズを発症してしまいます。 イケメンだった彼はどんどん痩せ細り、排せつもコントロールできないほど弱って行った。 ネッドはフェリックスを心から愛していたので、献身的に看病します。 一方、社会、市長、政府に対しての訴えかけも孤立しながらも熱心に行った。
死の床で二人は結婚し愛を誓いますが、別れの時がやって来てしまう。 ネッドは一緒に行こうと約束していた大学のゲイ·ウィークにたった1人で行き、他の愛し合うカップルを見て、涙を流すのだった。
フェリックスの居ないゲイ·ウィークを1人静かに耐える ネッドが、痛ましかったが、闘いぬいた姿が美しく見えた。心に刺さるシーンだった。
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