テレビドラマの劇場版といえばムダにスケールアップした駄作が多数存在するが、今作は実に正しくスケールアップした劇場版だと思う。
邦画とは思えないほどの銃撃、カーチェイス、爆発。日本では規制が厳しく絶対できないようなド派手なものが邦画で観られるのは純粋に嬉しい。本当に正しく金がかかっているw
松坂桃李、池松壮亮らのアクションもキレッキレでカッコいい。
見た目の派手さだけでなくストーリーもなかなか。
ハードボイルドな世界観、多くの謎に思わせぶりなセリフの数々はテレビシリーズから継続。テレビシリーズではそれが長ったらしく話の進行が遅くてイライラしていたが、今回は映画の尺の都合もあってかポンポン話が進んでいく。テンポが良いため口説い演出もオーバーアクトも気にならないし、むしろカッコいい。
明かされた“敵”の存在は邦画ではありがちな設定なのだが、作風とストーリー、たけしや伊勢谷友介、長谷川博己らの演技も相まって素直に飲めこめるし、面白い。
ラストシーンは正直蛇足に思えたかな。そのひとつふたつ前で終わっていたほうがいろいろ推測できてハードボイルドの匂いも残せてよかったような気がする。
そして今作の大きな魅力といっていいのがキャストの怪演。
オーバーアクトといえばオーバーアクトなのだけれど、前述のように気にならないしむしろカッコいい。長谷川博己、松坂桃李、ビートたけしらキャラが濃い濃い。彼らのキャラがはっちゃける様を見るだけで楽しい。
自分はテレビシリーズが長ったらしくてあまり好きなほうではなかったが、そんな人でも楽しめる作品だと思う。
テレビシリーズ未見だとちょっと厳しいかな
