あっくん

ベル ある伯爵令嬢の恋のあっくんのレビュー・感想・評価

ベル ある伯爵令嬢の恋(2013年製作の映画)
4.6
前回“ヘルプ”レビューを考えてる時に思い出したのが以前に観た本作です…。
同じ人種差別テーマであり、多くの謎がありながらも知られたのは2000年代前半とごく最近💦(˘・_・˘)
多くの方に知ってほしい作品、18世紀に実在した初めての黒人ハーフの伯爵令嬢の波乱に満ちた物語✨

🖼️あらすじ
18世紀イギリス…海軍士官のリンジー卿は黒人女性と恋に落ちてベルという娘をもうけるが、一緒に暮らせないため、主席裁判官をつとめる叔父マンスフィールド卿に預けることに。
子どものいないマンスフィールド卿はすでに姪孫エリザベスも引き取っており、ふたりの少女は姉妹のように仲良く美しく育つが、ベルはその肌の色から、年頃になっても社交界デビューを許されず、一緒に食事もできない立場だった…。
ある日ベルは、見習い弁護士として屋敷に通うようになった牧師の青年ジョンから、黒人奴隷が非人道的な扱いを受けた「ゾング号事件」について聞かされることになっていた…。

🖼感想
美しい田園風景の中で中世独特のエレガントなドレスに身を包み、ジェイン・オースティンを彷彿する様な恋愛と同時に、残酷な奴隷差別についても描かれる社会派ラブストーリー。(邦題が誤解されそうで紛らわしい💦(;ŏ﹏ŏ))
一部フィクションでも、当時の状況を色々知ることができましたね❗
例え差別されても奇怪な目で見られても、心の声に従って自身の信念を強く貫いて自分の人生を選択していく❗
それは現代の女性でも通じるものであり、ベルのたくましい生き方には励まされるものを感じ取れますね✨
そして困難を乗り越えた後に愛する幸せを得た時に感動を覚えます✨
未公開作品なのが勿体無いですね💦
(※この作品は事件に対する残酷な描写もなく、100分以下と観やすいです💦)

🖼️主人公
2000年代前半に発見した一枚の絵画に令嬢エリザベス・マレーの隣に写っていたのが、実在にいた本作の主人公ダイド・エリザベス・ベル。
その絵の中で美しい二人が平等の背の高さで描かてている姿は、人種差別が酷いこの時代にイギリスにとっては初めてである意味奇跡の絵ですね❗(´⊙ω⊙`)

🖼ゾング号事件とは❓
先に当時の奴隷とは一生無給で一人300万で売られているという残酷的な儲け商売。
このゾング号事件は442人の黒人奴隷を乗せた船の途中で病気の為、商品にならないという理由で132人の奴隷を海に投げ捨てたというあまりに非人道的な事件。
しかもこの事件の裁判は殺人ではなく、あくまで亡くなった奴隷(壊れた荷物)の保険金を求める裁判だったという。
この事件がきっかけで奴隷制のあったイギリス社会に奴隷制度廃止に対する正義の法が生まれて歴史は変えたが、この事件の判決が下したのが最高判事であり、ベルの育て親のマンスフィールド卿。
ベル自身はこの事件に関わっていなくて謎ではあるけど、裏で影響されていた事は間違いないと思います。もしかしたら、歴史を変えた一人の女性の可能性も考えられるかもしれませんね❗(ꏿ﹏ꏿ;)

🖼️監督・キャスト
監督は人種関係の映画が中心の女性監督アマ・アサンテ(ジョージ・マッケイ出演の16歳 戦火の恋)。
キャストは個人的に豪華✨
ググ・バサ・ロー(実写版美女と野獣、女神の見えざる手)、サラ・ガドン(ロイヤルナイト、複製された男)、サム・リード(切り裂き魔ゴーレム)、トム・ウィルキンソン(マイビューティフルガーデン、スノーデン)、エミリー・ワトソン(ドラマのチェルノブイリ、戦火の馬、やさしい本泥棒、オレンジと太陽)。
そしてフィルマークスキャスト陣に載ってないトム・フェルトン(ハリーポッターシリーズのマルフォイ、フラッシュ)、マシュー・グード(チェイシングリバティ、イミテーションゲーム、ガンジー島の読書会の秘密)等。

🖼とても上質な作品ながらもレビュー少なめ💦レビューがもっと多くなりますように✨( ꈍᴗꈍ)
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