ピンク映画についてのドキュメンタリー。
黒沢清が昔ピンク映画でデビューしたと知り、ファンとしては原点をいつか見なきゃとは思いつつ、まだ勇気が出ない。
昔になんかでピンク映画館の前を通りかかったりすると、そのタイトルが最高におもしろくて。横目でしっかり見ながら通り過ぎていた。あの箱の中で皆でそれを観るって感覚は、どういう心持ちなのか？はたして個人個人の一体感とかあったりするんだろうか？ふつうの映画みたいに、それぞれの感度やツボがちがう発見だとかもあるんだろうか？なんて好奇心。
タクシードライバーでデニーロが初デート場所として狂気の選択をしたり、ノルウェイの森の直子が皆が唾をごくんと飲み込む瞬間が好きと言ったり、多分一生行けないからこその憧れがあります。
知らなかったけれど、ピンク映画ってのはAVとかとはちがって完全なる芝居なんだそう。みんなちゃんと前バリ？して本番は無く、嘘でどこまでホントを作るか？どこまで脳を刺激するか？みたいな、やっぱり「映画」なんですね。
配給会社営業部長の、「よかったものは、ニ度観ても三度観てもいい。いいもんはいい。」って断言が、妙に微笑ましくて心に残りました。
