KH

ピンクリボンのKHのネタバレレビュー・内容・結末

ピンクリボン(2004年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ピンク映画の巨匠といわれる監督、ピンク映画でデビューし今商業映画で活躍する監督、そして今のピンク映画の監督と配給会社や制作会社等周りの証言を含め、今だから言える話もあるそれぞれの視点での「ピンク映画とは」を語るドキュメンタリー

今の商業映画からは感じられないエネルギーを感じた。
200~300万という超低予算で、大体2,3日という日数で1本を作るというピンク映画。
そしてその限られた予算・日数の中にさらにいろいろな制約があり、作品のテイストゆえに映倫との攻防もある。
そんな中でもただ映画を作るのではなく、何か監督として伝えたいことを1つでも表現できるかという気概でやっていたピンク映画全盛期の監督たちの言葉には見入ってしまう場面が多々あった。
途中アダルトビデオの台頭でピンク映画の危機に陥る場面でも肉体的エロスでは勝ち目がないけれども、俺たちは思考型エロスで頭でモヤモヤ考えさせて勝ち抜くんだというセリフには少しかっこよさも感じたものです。
映画は誰でも取れるんだし、どうせ客は金払ったら見るんだという若松監督、それを商業に乗せると監督として成長していくのが難しいという黒澤清監督、そして映画とは常に攻撃していかなければならないという渡辺護監督。今の商業映画でも久しぶりにギラギラしてワクワクするような作品に出合いたい気持ちになりました。
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