高橋早苗

バイオフィリア・ライブの高橋早苗のレビュー・感想・評価

バイオフィリア・ライブ(2014年製作の映画)
3.5
スクリーンだったけど
感じたものは
完全にスクリーンからはみ出し
溢れでていた。


爆音音楽祭 2015仙台で観た
『バイオフィリア』世界ツアー最終日
ロンドン・アレクサンドラパレスでのライヴ。

そのドキュメンタリーを
音楽ライヴ用の音響セッティングをフルに使い
大音響の中で映画を見・聴く試み



“音が
空間の中で
どうやって物理的に動くか

それが宇宙と
どのように共通しているか?”

がテーマとなった作品

カスタム・メイドの楽器
(重力で弦をはじく「グラヴィティ・ハープ」
ガムランとチェレストを融合させた「ガムレスト」
巨大な変圧器「シンギング・テスラコイル」など)や
アイスランドの女性合唱団と共に創りあげたビョークの前代未聞の試み


映像、だけど
かなーり、違う

ライヴ映像、だけど
単なるライヴビューイングでもない

音を
形にして
みせようという試み。



シートに体を沈めて、大人しく観ていたのだけど
いつの間にか、私が
私の体を抱きしめていました。


やさしさと
その瞬間だけの、儚さと。


音は、いつも
何かを喚起してくれる。
高橋早苗

高橋早苗