しーかず

ブラックパンサーのしーかずのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.9
外交問題や難民問題などの世界の混沌を絡めるヒーロー映画としては異色なストーリーになっていて、ヒーロー映画として初めてアカデミー賞の作品賞にノミネートされたのも頷ける内容。アフリカが舞台であることやキャストや製作陣がほぼ黒人で構成されてることが話題にはなってたけど、外国に知識や技術を共有し助け合うことのリスクと性善説との葛藤や、混沌とした争いの中で憎しみが憎しみを生んでしまう展開など、全世界共通の問題を投げかけられている。敵側にも感情移入してしまうし、実際に現実でどこかで起きている事が描かれることでヒーロー映画とは思えないほどのリアリティーだった。アクションありきではなくしっかりとストーリーを楽しめるし、ワカンダの綺麗なロケーションと近未来映像のコントラストも素晴らしい。終盤ジャバリ族が加勢してくるシーンは来ると分かっていながらも熱かった。
しーかず

しーかず