トトCINEMAライフ

ブラックパンサーのトトCINEMAライフのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.5
黒人世界においての初のメジャー、スーパーヒーロー映画…

キャスティングがそれを象徴してる

主人公は、メジャーリーグファンには堪らない映画だった「42〜世界を変えた男〜」で黒人差別と戦いレジェンド・スーパースターとなった、ジャッキー・ロビンソンを演じたチャドウィック・ボーズマン

振り切った敵役に「ロッキー」の新起動シリーズ「クリード」においてのマイケル・B・ジョーダン

ヒロインに「それでも夜は明ける」の演技でアカデミー助演女優賞を獲得したルピタ・ニョンゴ(さすがにあの作品とは違って、ちょっとふっくらしててホッとした)

このハリウッド資本ながらも、完全に黒人社会のスーパーヒーローを描いた画期的な作品は注目された…技術賞とは言えアクション映画でアカデミー3部門受賞(美術・作曲・衣装デザイン賞)を受賞したのは快挙だろう

正直、アベンジャーズをはじめとした漫画を実写化したスーパーヒーロー映画には、やや食傷気味でありつつも、ある程度見る目も肥えている映画ファンとしてはどんな内容になるのか気になっていた

今まで見た事が無いアフリカ的?黒人的?世界観の映像には魅せられたし、どんなにテクノロジーが進化しても古いしきたりを疎かにはしない描写も好感を持てた…

但し、前述通り、スーパーヒーロー映画全盛の世の中においては、異色ではあるけど出来は飛び抜けてはいない💦

確かに、美術・音楽・衣装デザインにおいては画期的で新鮮だと思えたが、それは黒人社会だけでなくキャスティングにおける人種の偏りに敏感な世の中なので、今後はストーリーや演出重視にしないと通用しない…

2022年には続編であるパート2が公開される予定だが、正直、世間の風潮に迎合・忖度するハリウッドアカデミーの"ご祝儀相場の評価"とは言わせない、個性的で練った脚本を期待する

演出も同じくライアン・クーグラー監督…長年ラジー賞の常連で、アクション映画俳優なのでアカデミー賞とは縁が無いと思われたあのシルベスター・スタローンが同監督作「クリード チャンプを継ぐ男」においてアカデミー賞助演男優賞にノミネート、ゴールデングローブ賞で受賞という奇跡のような快挙を呼び込んだのは監督の演出の力でもあるのだから!😅