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キャプテン・マーベルのmueponのレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
3.5
MCUシリーズ全般、マーベルコミックもアベンジャーズもほとんど知らない状態で『キャプテン・マーベル』を観賞してきました。

というのも、これがマーベル初の女性単独ヒーロー作品だということと、ガル・ガドット主演のDCコミック版女性ヒーロー「ワンダー・ウーマン」がかなり面白い作品だっただけに、単純比較でどういった作品になるのか気になっていたというところが大きいです。

主演のキャプテン・マーベルを演じるのはブリー・ラーソン。考えてみれば「キングコング:髑髏島の巨神」にも出演していたわけで、演じる人物は違えど強いキャラクターなのに親しみ易さを感じるのは流石といったところ。

ストーリー上、対立する種族(クリー人とかスクラル人)やマーベルシリーズ全体に散りばめられたキーワード(伏線)をもう少し理解していれば楽しめたんだろうなと思う反面、過去の記憶を失ったヒーロー(ヒロイン)が自分自身のルーツを確立して覚醒していく姿は、一見だったとしても十分楽しめます。

途中からC-53と呼ばれる「地球」が舞台となり、時代も1990年代のアメリカ(ロサンゼルス)になるわけですが、少しばかり懐かしさを感じる技術やガジェット、音楽などが親近感を持たせることに成功しており、これが単なる宇宙間の近未来SFであればここまでのめり込むことは少なかったでしょう。

サスペンスフルアクションと名の付く通り、彼女の失われた過去を巡っての謎解き要素もありますが、最初当然のように同じ星の仲間だと思っていたキャラクターが実は裏で策略を張り巡らせていたり、見た目や先入観だけで人を判断してしまう危うさみたいなものはこの作品のメッセージとして感じ取ることが出来ました。

それにしても女性ヒーロー強すぎません?ってくらい覚醒したキャプテン・マーベルは強いわけです。

ここまで来ると男性の立場はどうなってしまうんだという感じですが、そこは歴史のあるヒーローシリーズだけにそれぞれの人種やキャラクターがきちんと立っていました。

マーベルシリーズへの誘いとしてはまずまずですが、ここからどのような作品を観ていくかは悩みどころです。
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