虎舞羅ーコブラー

殺されたミンジュの虎舞羅ーコブラーのレビュー・感想・評価

殺されたミンジュ(2014年製作の映画)
3.2
数々の衝撃作を生み出すキム・ギドク監督が韓国の闇を映し出す、バイオレンス映画。

べべべっちさんのレビューを拝見し、遅ればせながら鑑賞。

とてつもなく深い韓国政府の闇、何処までも不条理な現代社会、そして復讐という業に囚われた人間が訴えかける"人間の本質"を描く問題作。
若きマ・ドンソクが主演を飾る本作。R18指定の名に恥じない程の拷問描写の数々に圧倒されてしまう、パワフルな作品に仕上がっていました。
何と言ってもマ・ドンソクが率いる武装集団による拷問がエゲツない。と言っても実行しているのはほぼマ・ドンソクですが、あの威圧的な表情と平手打ち、そして驚異的なグーパンチが怖いのなんの…。
特にパッケージにも乗っている釘バットならぬ釘警棒は痛すぎるので要注意。やはりこの辺りの暴力描写は流石韓国ノワールと言ったところでしょうかね。
ただ全体的にチープさが目立つ所があるのは知っておいて欲しいです。このテーマの作品にそういった"ゴリゴリのエンタメ"を求めるのは違うのかな…と、この作品には感じたので。
しかしながら、あのラストの展開はどうしても腑に落ちない人が多いのではないでしょうか。実際一緒に鑑賞していた先輩も、「ラストがあまり好きじゃない」と語っていたので、filmarksでの低スコアはそこが要因なのかなと感じましたね。
ですが考えさせられる部分も多い韓国ノワールとして成り立っているので、マ・ドンソクを拝む為に見るのも問題ないかと思います。

まだ観ていない方は是非!