ハナカズキ

スポットライト 世紀のスクープのハナカズキのレビュー・感想・評価

3.9
実話に基づいた話で、ボストン・グローブ紙の記者たちがカトリック司祭による性的虐待事件をあばこうと奔走する物語。

発端は一人の神父の子供への性的虐待事件でしたが、次第に教会による大掛かりな隠蔽が行われていた事がわかっていきます。最後にその数が明かされますが、その多さには言葉を失いました。

一新聞社がカトリック教会という絶対的な巨大組織に立ち向かうこと、この話を映画化したことはアメリカの正義やジャーナリズムの正常性が0ではないことを表しているように思いました。

昨年辺りから日本でもようやくこのようなことが表立って問題になっています。旧ジャニーズ事務所の事件。とは言え、あれも元々は外国のテレビ番組が発端で、当初日本のマスコミはかなりの及び腰でした。

そのことと比べるとやはりアメリカはジャーナリズム精神が健全で、日本はまだ隠蔽体質があるのかと思わざるをえません。どうしても頭のどこかで比較してしまいますが、比較対象があるからこそ、このボストン・グローブ紙の偉大さがよくわかりました。

登場人物の名前が多過ぎて誰が誰やら混乱気味でしたが、それでも制作陣の熱量が伝わってくる良作ということはしっかりとわかりました!
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