鹿伏

スポットライト 世紀のスクープの鹿伏のレビュー・感想・評価

4.0

「では記事にしない場合の責任は?」
日本はそんなに宗教に依存してるわけじゃないし私はクリスチャンでもプロテスタントでもないので、教会って存在が欧米人にとってどれくらいの精神的な支柱になってるのかは想像しかできないけれど、「神様に嫌だと言えます?」って言葉からも宗教、こと神様に対して絶対的に無抵抗なのは明白だし、だからこそ不可侵だった巨悪に立ち向かう姿に、ぐっとくる。実話を基にしてるから、やっぱり盛り上がりらしい盛り上がりもさしてないし、勝ったかどうか、いやきっと手放しで勝ったって喜べないだろう幕引きでも、土俵にあがった時点で、スポットライトが当たったことがすでに、意義のあることだったんだなあ。

ちゃんと口にすることが出来ないからこそ、冷蔵庫に写真とメモを貼るシーンがとてもいい。親にしてみたら、目と鼻の先に信じられないくらいの暗闇がぼっかりあるんだもんね。「俺たちは運がよかったんだよ」って、本当にその通りなんだろうな

「日曜に出社か?」
「スタートがとれなくて」
鹿伏

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