こぐまくん

スポットライト 世紀のスクープのこぐまくんのレビュー・感想・評価

3.5
日本は宗教との付き合い方が違うので、全てを理解しきれたかというと微妙。でも、多くの人が信じる絶対的なものが崩される絶望は耐え難いものだろう、という想像はつく。ましてや、自分を特別な子供のように受け入れてくれた人になら尚のこと。

記者たちそれぞれのバックボーンとか、実際の事件のシーンとかエモーショナルな部分があえて語られないのが逆によかった。彼らをあそこまで突き動かすものはなんなのでしょうね。彼らは自分たちの職業をどのようなものと捉えているんだろう。一般的な倫理観とか正義が働いているのはもちろんだろうけど。見終わったあと、事件の陰惨さとかを思って感慨にふける、とかよりも”私もあんな風に
、半ば病的なまでに没頭して仕事してみたいな”って思った。

”凶悪”や”ゾディアック”みたく主人公が事件にのめり込みすぎてどんどん普通じゃなくなってくる、っていうお話。ほんとジャーナリズムってなんだろうっておもう。先の二本は一人で孤独に捜査していくけれど、本作はチームものの熱さもあってそれがすごくいい。

しょうもないこというと。レイチェル・マクアダムス好きだけど、あのペンの持ち方は許し難い……
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