Epinefrina

スポットライト 世紀のスクープのEpinefrinaのレビュー・感想・評価

4.5
実は世界一と言っても過言ではない程、少なくとも民主主義国家内で最も宗教の影響力が強い国アメリカに置ける、カトリック教会の性的虐待という最大のタブーを扱った作品

社会・警察・司法・メディア、全てが、聖職者の皮を被った悪魔達の犯罪を見ないフリ・臭いものに蓋・気づかないフリで見過ごして来た事のツケをアメリカ社会が、そして最終的にはキリスト教が基盤となっている欧米社会・キリスト教文明全体が支払った実話

聖職者といえども、聖人君子ばかりでない事は古今東西同じ事

日本でも祇◯で豪遊している坊主の話など昔から誰もが知っている事だし、二大新興宗教は宗教法人という事で税金を免除されている一方で、好立地な場所に巨大で絢爛豪華な宗教施設という名の不動産を全国各地に所有している
また、政教分離が憲法に書かれている国において、与党内に公然と宗教組織がバックに付いている政党が存在している

このように日本でも宗教関係周辺は欺瞞に満ち溢れ、問題がないわけではないのにタブー視されて誰もが真剣に向き合おうとしない
この映画のように実際にニュースになっている、リーク情報がある、公然の事実となっているという状態ながらタブー視され、表出していない問題は日本にも存在する

日本人の私達もまた、主人公達と同じようにタブー視したり、向き合おうとしなかったり、情報の渦の中に埋没させてしまっているのだ

そのタブーに立ち向かう勇気、正義の心こそ、宗教が教える公平・公正・正義だと言うことを観客に訴えかける映画
Epinefrina

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