マウントレーニア

スポットライト 世紀のスクープのマウントレーニアのレビュー・感想・評価

4.8
ああ私も記者になってみたかったって生まれてはじめて思った。世の中の根深い暗いところにはじめて光をあてられる仕事なんだなって。ただ記者だけではなく、弁護士とは、ってところも結構大きなテーマだったり。見る前は小さな新聞社が教会っていう大きな組織の闇を暴くっていうところがおもしろいのかと思っていたけれど、この話の大切ところは、地元記者が地元の教会の事件を発端に教会を追及していくという、記者使命のもとに自らの文化に挑んでいく辛さをはらんでいるってところなのかもしれない。でもやっぱり自分自身で自らの文化に切り込んでいくことはできず、きっかけは新任の編集局長・バロンや弁護士・ガラベディアンという外部の人だったりと、やっぱり自分の文化の危うさは自分ではなかなか気づけないのだなという人間のどうにもできないところも感じさせてくれたり。アメリカではキリスト教が文化として根付いていることも改めて考えさせられた。