ケンジモンデン

スポットライト 世紀のスクープのケンジモンデンのレビュー・感想・評価

4.9
事実に基づいた作品の中でも、ここまでスキャンダラスでドラマティックなものはなかなかないと思う。社会をひっくり返すような衝撃の再現はそれだけで意味がある。

ジャーナリスト達がいつ潰されてもおかしくない中で少しずつ確実に真実を明らかにしていく展開に、目が離せない。熱の入ったマーク・ラファロ達の演技。

「スポットライトで照らさなければ、闇の中の真実は見えてこない」このシンプルでジャーナリズムの真髄とも言えるこの言葉がストレートに伝わってくる。
一瞬照らすだけでもダメ、真実を明らかにするタイミング・情報量も大切、など、ならではの観点も面白い。
また一方で、登場人物が新聞記者、つまりしがないサラリーマンなので、飲み屋での愚痴など等身大で親近感も湧きます。

ラストの電話の大波は、ぐっとくる。静かに勇気をもらえる映画。良かったです。